初期に読んだ本 エッセイ
この本は、初期というより妊娠していない時、自分が子を持つと思ってもいない頃に読んだ。
川上未映子さんが出産されて、その後にトーク番組(たしか「ボクらの時代」)で、
「子を産んで、もう『子を持たない人生』のことはわからなくなってしまったと思うと残念でもある」
というようなことを言ってらして、 その時私は思いっきり「私は子を持つことができていない」ということをネガティブにとらえていたので、
「そうか、子を持たない、ということでしか見えないことわからないこともあるなあ」
と少し救われたような気分になった。
それで興味を持って手に取った本。
赤ちゃんかわいい♡というようなテンションでなくて、心配や不安も含めてフラットに書かれていて、読んでいて私は落ち着いた。
それから、東京出張のときテレビに著者のヨシタケさんが出ていて、帰りにオアゾの丸善ですぐ買ったこの本。
テレビで見たヨシタケさんも、父になったことにしばらく戸惑っていた、ということを話されていて、本もそんな内容。
そうだよなあ、いきなり父ですって言われても、妊娠しない分余計に戸惑いあるよなあ。
でも、いろんなことをそのまま受け入れること、いろんなパターンがあることを受け入れる、という感じがあって、やさしい本。
こちらは、「かわいい夫」を面白く読んだので買ってみた、山崎ナオコーラさんの。
表紙がヨシタケさんですな。
いろんな形があっていい、型にはめないで受け入れよう、という感じ、それはよかったんだけど…
後半に向かって、その「縛られたくない」という思いが少しずつ頑なに感じる本ではあった。
私はけっこうなんでも、「へ〜そうなんや〜なんでもありやな〜」ぐらいのゆるさで受け入れられるようになってるんやけど、この本では「私は人と違う!でもこのまま行くから!」というのがなんか強く主張されていて、よほど受け入れられない経験が多いのかなあ…という印象だった。
私の周りの人が鷹揚に寛大に受け入れてくださってて、私がラッキーなのかな。