「イン・ザ・ヘブン」新井素子
久しぶりに図書館に行って、新井素子さんという名前の懐かしさに思わず借りてしまった。
あとがきに「私は、旦那に、”世界一暇な奴”と言われています。」とある。
あまりにも暇な奴しか考えないようなことをずっと考えているから、だそう。
確かにそうかもしれないけど、それを突き詰めて突き詰めて考えて世界を作っているから、新井素子さんの宇宙ものの世界にはリアリティがあって、こわいのだ。
この本は短編集で、テーマとしては妊娠とか不妊とかのまわりのことが多かった。人口が少しずつ減っていく社会、を新井素子さん的に突き詰めるとこうなるんだな。
思えば私も空想・妄想に時間を費やしていた時期があって、それは中学生の頃だったように思う。
「ぼくの地球を守って」というマンガにはまって、その世界に自分を置いて、寝る前にずっとずっとその世界を突き詰めていってた記憶がある。
そういう時間今はないなあ。
物理的に時間がない、という意味ではなくて、そういうことをしなくなった。
なんでだろうな。