産んだで〜

産めた！

出産についてのイメージがあまりなくて、できるのかな？という不安さえなかった、とにかくよくわからないなあ、という感じだったけど、産めた。

十分にこってりとした量になっちゃったけど、手元のメモはもっと微に入り細を穿ってものすごいことになってるので、流れのサマリーのみに…

朝から、なんだかおなかが痛くて、はっきりとした周期はないし間隔もまちまち、でもどう考えても間欠的に痛い、という感じになったので、まずは産院に近い実家に移動。

だけど痛みも遠のいてきて、あれ？ってなって、せっかくだからと実家から近い四川料理屋さんに歩いて行ったりもするぐらいになっていたのだけど、夕方にはやっぱり痛みが強く。

連絡して受診したけど、「確かに収縮はあるけどまだ強くもないし定期的でもないから、家に戻ってて」と高井先生に言われて、でもこれは進むのでは…と実家に泊まる。

夜にはもう15分おきの痛みになっていて、23時まで少し続けて眠って以降は、15分おきに痛みで目が覚めるように。

2日目の朝6時すぎに10分間隔になったので連絡、入院となる。

そのまま、LDR室（陣痛のあいだの居場所と分娩台が一緒の場所にある部屋）でずっと陣痛、10分間隔から狭くならないし、お昼すぎに遠のいたりも。

だけど痛いは痛いので続けては眠れないし、じわじわと疲れてくる。

夕方に助産師さんが足湯とシャワーを勧めてくれて、その後痛みが増して、間隔が狭まってくる。

それまで陣痛の合間は少しでもうとうとしたり休んだりできていたけど、夜にかけてそれもできなくなる。

3日目に日付が変わって、あまりにも疲れていてつらいので、「ちょっと休憩したいです」と訴えたら、「効くかどうかわからないけど痛み止めを入れます」と言われて、その薬が点滴から入った間の数十分は、陣痛の痛みの間を朦朧として、でも少し眠れたのかな、「休めてる」感じがあった。とはいえ陣痛はもう3〜４分おきだから、そのたびに痛みで目を覚ますんだけど。

でもこの「休憩」がすごくよかったらしくて、じわじわと進んで子宮口も開き、分娩台に上がってからは、痛いは痛い、そりゃあ痛いんだけど、先も見えるし子を感じられるので、謎のエネルギーが出てがんばれた。

何度かいきんで、その間に破水、下から産めた。

最後の最後まで、そうけっこうほんとに最後まで、多分分娩台に上がってからも、私のおなかの中をあばら方向にキックしていた、子。

長い陣痛のあいだ、ずっと強い心拍と胎動を続けて、だから「赤ちゃん元気だから、がんばろう」と、自然の流れのままのお産になった。

おなかから出てきて、拭いたりいろいろあって、裸で胸の上に置かれたときに、向きを変えて、私のおなかをキックしてきたその動きがまさに

「この人や、この人が中にいた！」

とわかる動きだった。この数ヶ月、中から蹴ってきていた動き。

そのことがあの場面でいちばん感動したことかもしれない。

この時に初授乳があって、ここから２人の生活が始まった。